カーボンニュートラル2050年に社会の中枢を担う学生へ地熱教育〜ベースロードパワー、「スパっと鳴子温泉自然エネルギー」の出前授業をサポート〜

2023年07月24日

ベースロードパワージャパンは6月、宮城県大崎市のNPO法人「スパっと鳴子温泉自然エネルギー」が大崎市鳴子中学校を対象として実施する再生可能エネルギーに関する出前授業をサポートしました。地域のNPO法人と連携して、地域の熱である地熱の魅力を次世代を担う若者に知ってもらう活動に貢献していきます。

特定非営利活動法人「スパっと鳴子温泉自然エネルギー」(理事長:佐々木 敬司)は、エネルギーの安定確保にはエネルギーの地産地消が重要であるという考えのもと、地域の自然エネルギーを活用して地域を活性化することを目的に、2014年に設立されました。以来、東北大学副理事の村松淳司教授らが、「カーボンニュートラルと再生可能エネルギー」をテーマに、座学と実験、課外学習で構成される出前授業を定期的に実施しています。

鳴子温泉郷は日本でも有数の地熱資源を有する地域です。このため地熱は鳴子中学校の生徒にとり、最も身近な再生可能エネルギーとなっています。同NPOは、カーボンニュートラルが達成される2050年頃に社会の中枢を担っている年代の人に、ふるさとが抱える課題を理解し、地熱について学んでもらいたいと地道に活動を続けています。ベースロードパワーはこうした理念に賛同し、2022年より賛助会員企業として微力ながら活動支援させていただいています。

大崎市鳴子中学校を対象とした2023年の出前授業は全4回で構成されています。第1回目となる今回は「カーボンニュートラルと再生可能エネルギー」に関する座学を実施しました。

授業では、1)温室効果ガスにより地球温暖化が進み、その結果、気候変動が起きていること。喫緊に対策していくために、日本政府は2050年カーボンニュートラル目標を設定、2)エネルギーには石油、石炭、天然ガス、再エネなどの1次エネルギーと、これを発電所で人が使えるようにしたものが2次エネルギーである、3)日本は東日本大震災以前には石油依存度が低かったが、震災で原子力が使えなくなったため、エネルギーの9割を依然として化石燃料に依存していること、4)2030年の再エネ比率目標は24%であること、5)電気が2次エネルギーの主体であるのならば、火力発電所を減らして再エネを増やすこと、そのために鳴子地域の熱源である地熱に注目することなどが伝えられました。

村松教授は、私たちの日々の行動変容が重要であることを強調。特に「冷蔵庫とエアコンの省エネ技術の進化は目を見張るものがあるので、高効率なものに更新するだけでも家庭からCO2を大きく削減できる」と述べました。

大崎市鳴子中学校の簗田智志校長は、「地域の熱を活用すれば、クリーンな電気だけでなく、温泉卵などの副産物もつくれる。鳴子の子供たちは地熱に恵まれた地域で育ったのだから、授業を通して地熱を生かすための発想を持ってもらいたい」と、出前授業に対する期待を述べました。 今後は、8月に湖沼でフィールドワーク、10月には熱交換に関する模擬発電実験と源泉訪問などが予定されています。

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