シェブロンはベースロードキャピタルと、Chevron New Energies事業を通じて、米国での地熱発電プロジェクト推進を目的として合弁会社を設立しました。両社は有望な開発案件や発電所運営の選定、次世代地熱技術の実証段階から商業化に向けた推進など、地熱発電拡大に向けて協業します。また再エネ電源の重要な選択肢である地熱に対する認知向上に努めます。
CO2削減には多様な電源が必要で、地熱は安定供給できるベースロード電源として、将来のエネルギーシステム構築には不可欠です。
合弁会社は両社の発電所運営経験に加えて、地下や井戸、掘削や発電所建設など石油ガス分野のノウハウなどを活用し、地球深部の熱を取り出す先端技術の拡大へ向けて協力します。
合弁会社の最初のプロジェクトは、地質調査・探査が実施済みのネバダ州エスメラルダ郡にあるWeepah Hillsで実施予定です。
「ベースロードキャピタルと合弁会社を設立できたことは喜ばしい。私たちは経験や技術的知見という強みを活用して、地熱分野をリードできるポジションにあると確信している。地熱発電のエコシステム実現には、協業・提携は大事なステップだ。合弁会社設立はCO2削減に向けた大きな一歩となる」(Chevron New Energies社Offsets and Emerging担当バイスプレジデントBarbara Harrison)
シェブロンとベースロードキャピタルの関係は、同社のシェブロンテクノロジーベンチャーズが2021年にベースロードキャピタルに出資したことから始まりました。カリフォルニアにあるシェブロンのサンアルド油田で、石油精製から出る排熱を活用した実証プロジェクトを2022年7月に開始。既存の油田・ガス田の利活用の可能性を実証するのと同時に、安定しコスト効率が高い低炭素発電に必要な熱処理の可能性を実証しています。 「地熱がエネルギーミックスの中で不可欠となる時代を迎えている。ニッチな電源から主要電源になりつつあることは、地熱業界にとっては好環境だ。地熱は、まるでアウトドア用品にGORE-TEXが採用されているように、再エネ電源の“ニューノーマル”になるべきだ。地熱活用を拡大すれば脱炭素化は加速する。私たちはシェブロンと共に取り組んでいく」(ベースロードキャピタルCEO Alexander Helling)